日本の木造住宅の壁構造の基本は、外壁と透湿シートの間の通気胴縁間で壁内の湿気を抜く工法(通気工法)が主体ですが、一般にエアコンの普及で夏季の冷房使用は不可欠です。冷房使用により室内は外気より冷え、内装下地の石膏ボードも冷やされます。夏季は室内より外気の方が温度も湿度も高い為、透湿シートを通して、壁内の方がエアコンの除湿効果で乾燥する為に外部の湿気が透湿シートを通して壁内に侵入し、石膏ボードの冷えた裏側で結露(水蒸気が冷やされ露点を超え水になる現象)が起こります。これが「夏型結露」又は「逆転結露」と言います。この現象は、冷房の使用時間が長いほど起こりや易く、解消(壁内乾燥)されにくくなり、壁内の結露によりカビや菌の発生を誘発し、木材の腐食による構造の劣化の可能性を大きくします。まずは壁内の内外からの湿気や空気の行き来を無くす(気密性能)を確保することが第一です。次に新築時に建築材料に含まれる湿気が気になる場合は、石膏ボードの下地に「可変調湿気密シート」の施工をお勧めします。この気密シートは、通常は防湿機能が働き、壁内が一定の湿度(およそ80%)以上になると室内側に湿気を放出する、湿度により「防湿」と「調湿」が変化する特殊な性能があり、壁内のモイスチャーコントロール(湿度調整)を可能にし、建物の構造劣化を最小限に抑えます。特に現行の夏季の様に酷暑で長期化の場合は「夏型結露」の問題は避けられません。
つまり夏型結露の対策は「気密性能」と「湿度調節」が「鍵」となります。
夏型結露の原因と対策
コア・エコ 住宅省エネコンサルタント、断熱・気密施工、気密測定
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